⚠️ この記事を読んでほしい方

・「最近こんな電話があったんだけど詐欺かな?」と思っている方
・高齢の家族がいて、詐欺被害が心配な方
・「自分は大丈夫」と思っているが、念のため手口を知っておきたい方

1 警察官をかたった「口座保護・現金受け取り」詐欺
手口:警察官なりすまし 被害:現金の直接受け渡し
被害者70代女性
被害額の目安数百万円
発生場所自宅固定電話・自宅訪問
手口の分類オレオレ詐欺(警察かたり)

固定電話に「警視庁捜査二課」を名乗る人物から電話がかかってきた。「詐欺犯を逮捕した際に、あなた名義の偽造通帳が発見されました。現在あなたの口座情報が犯罪に悪用されており、口座内の資産が危険にさらされています」と説明。「資産を保護するために、口座にある現金をすべて引き出してください」と指示した。

被害者が銀行で現金を引き出すと、自宅に「担当の銀行員」を名乗る人物が現れ、「安全のために一時的に預かる」と言って現金を持ち去った。

<電話での会話(再現例)>
詐欺師
警視庁捜査二課の田中と申します。実は先日、詐欺グループを逮捕しましたところ、あなたのお名前と口座番号が記載されたリストが発見されました。
被害者
えっ、私の名前が?それはどういうことですか?
詐欺師
詐欺グループがあなたの口座を不正に利用しようとしている可能性があります。今すぐ口座の中身を全額引き出して、資産を保護していただく必要があります。この件は捜査中のため、ご家族には絶対に話さないでください。
被害者
わかりました…どうすれば?
詐欺師
銀行で現金を引き出してください。その後、当署の担当者が自宅に伺いますので、現金をお渡しください。
🚨 この手口の見破り方
  • 本物の警察官が「現金を預かる」ために自宅に来ることはない
  • 「家族に話さないで」は詐欺の典型フレーズ。言われた瞬間に詐欺と疑うこと
  • 口座を守るために「現金を引き出す」必要は一切ない
  • 不安になったら、電話を切り、自分で警察署の番号を調べてかけ直す
✅ こんなときはこう行動しよう

電話がかかってきたらいったん切り、公式サイトや電話帳で調べた番号に自分からかけ直して確認しましょう。「同じ人が出た」からといって安心しないでください。詐欺グループが折り返しにも対応しているケースがあります。

2 市役所をかたった還付金詐欺(ATM誘導型)
手口:還付金詐欺 被害:ATM操作による振り込み
被害者65歳以上の男女
被害額の目安数十万〜数百万円
発生場所自宅→ATM
手口の分類還付金詐欺

「○○市の保険年金課です」と名乗る人物から固定電話に電話がかかってきた。「医療費の払い戻しが5万8千円あります。本日が締め切りです」と告げられ、急いで手続きをするよう促された。「ATMで手続きができます。今すぐ最寄りのATMに行ってください」と言われ、誘導されたATMで操作したところ、逆に大金を振り込んでしまった。

<電話での会話(再現例)>
詐欺師
○○市役所保険年金課の山田です。医療費の払い戻し金が確定しましたが、まだ受け取られていない分が5万8千円あります。本日が最終期限となっておりますが、お受け取りになりますか?
被害者
はい、もちろん受け取りたいです。
詐欺師
ありがとうございます。お近くのATMで手続きができますので、今すぐATMに行っていただけますか?携帯電話でご連絡しながら手順をご案内します。
🚨 絶対に知っておいてください

ATMでお金が「返ってくる」ことはありません。ATMは自分の口座から「他の口座にお金を送る」機械です。「ATMで還付金の手続きができる」というのは100%うそです。この言葉が出た瞬間に、詐欺と断定して電話を切ってください。

✅ 還付金があるか確かめるには

本当に還付金がある場合は、市区町村から書面(郵送)で通知が届きます。電話だけで還付金の手続きを求められた場合は、電話を切り、市役所の代表番号(自分で調べた番号)に連絡して確認しましょう。

3 孫・息子をかたったオレオレ詐欺(示談金要求型)
手口:親族かたり 被害:示談金名目の現金騙取
被害者60〜80代女性
被害額の目安100万〜数百万円
発生場所自宅固定電話
手口の分類オレオレ詐欺(親族かたり)

「おばあちゃん、僕だよ」と電話がかかってきた。「誰?」と聞くと「○○(孫の名前)だよ」と答えた。「風邪をひいていて声が変なんだ」と言いながら、「交通事故を起こしてしまって、相手の方と示談にするためにお金が必要なんだ。銀行が閉まっているし、今日中に払わないといけなくて…」と話した。その後「会社の人が取りに行くから」と言って、弁護士や会社の同僚を名乗る人物が自宅に来て現金を持ち去った。

<電話での会話(再現例)>
詐欺師
おばあちゃん?僕だよ。
被害者
あら、誰?健太?
詐欺師
そう、健太だよ。ちょっと風邪ひいていて声がおかしくてごめんね。実は大変なことになっちゃって…。今朝、車で追突事故を起こしてしまったんだ。相手の方がケガをされて、今日中に示談金を払わないといけないんだけど、手持ちがなくて。
被害者
まあ、それは大変!いくら必要なの?
詐欺師
150万円なんだ。会社の先輩が取りに行くから、封筒に入れて用意しておいてくれる?お父さんには内緒にしておいてほしいんだ。心配かけたくないから。
🚨 この手口の見破り方
  • 電話で名乗らずに「僕だよ」「わかる?」と聞いてくるのは詐欺の典型手口
  • 「声がおかしいのは風邪のせい」は詐欺師がよく使う言い訳
  • 「親に内緒にして」は詐欺を疑うべき言葉
  • 必ず電話を切り、孫・息子本人のスマホに直接かけ直して確認する
✅ 一番有効な対策:「合言葉」を家族で決めておく

家族の間で「電話で確認するための合言葉」を事前に決めておくと有効です。本人しか知らない情報を聞けば、詐欺師は答えられません。また、必ず「かけ直す」習慣を家族で共有しておきましょう。

4 自動音声を使った架空料金請求詐欺(電子マネー支払い型)
手口:架空請求・自動音声 被害:電子マネー購入
被害者幅広い年代
被害額の目安数万〜数十万円
発生場所固定電話→コンビニ
手口の分類架空料金請求詐欺

固定電話に「NTTファイナンス」を名乗る自動音声が流れてきた。「お客様がご利用になったサービスの未払い料金が確認されました。このまま放置されますと、本日中に法的手続きに移行します。お急ぎの方は1番を押してください」というメッセージの後、番号を押すとオペレーターにつながり、「コンビニでiTunesカードを購入して番号を教えてください」と指示された。

<電話でかかってくる自動音声の例>
自動音声
こちらはNTTファイナンス株式会社です。お客様がご契約されているサービスにおいて、未払い料金が発生しております。本日中にお支払いがない場合、法的手続きに移行いたします。お急ぎの場合は「1」番を、内容をご確認の場合は「2」番を押してください。
詐欺師
(番号を押すとオペレーターにつながる)お電話ありがとうございます。未払い残高が98,000円となっています。本日中にご精算いただかないと、簡易裁判所への申請が確定します。コンビニで電子マネーカードをご購入いただければ、すぐに手続きできますよ。
🚨 この手口の見破り方
  • NTTやNHK、裁判所が電子マネー(iTunesカード・Amazonギフト等)での支払いを求めることはない
  • 「本日中に払わないと裁判」という脅しは詐欺の典型手口
  • 自動音声から番号を押すよう誘導してくる電話はほぼ詐欺
  • コンビニ店員も「電子マネーを求められたら詐欺かも」と声かけしている
ℹ️ コンビニ店員に相談しよう

コンビニで電子マネーカードを大量に購入しようとすると、店員から「詐欺ではありませんか?」と声をかけてくれる場合があります。恥ずかしがらずに相談してください。

5 番号偽装(スプーフィング)による警察かたり詐欺
手口:番号偽装・スプーフィング 被害:現金振り込み・暗号資産送付
被害者30〜70代(幅広い年代)
被害額の目安数十万〜数千万円
発生場所スマホ・固定電話
手口の分類オレオレ詐欺(警察かたり・番号偽装)

スマートフォンの着信画面に「警視庁新宿署」の代表電話番号(実在する番号)が表示された。電話に出ると「捜査二課の○○です。あなたの口座が詐欺グループに悪用されており、このままでは逮捕状が出ます。資産を守るため、至急LINEに移動してください」と言われた。LINEのビデオ通話に移行すると、警察手帳や逮捕状の画像(偽造)を見せられ、信用させられた。最終的に現金の振り込みや暗号資産の送付を指示された。

2025年3月、この手口による偽着信が1日200件以上確認されたケースもあり、警視庁への問い合わせが1週間で600件を超えました。

<電話の流れ(再現例)>
詐欺師
警視庁捜査二課の田中と申します。今、詐欺グループを逮捕した際に、あなたの口座の情報が出てきました。あなたが逮捕される前に、口座の調査にご協力いただけますか?LINEのビデオ通話で事情聴取を行います。
被害者
(LINEに移動)
詐欺師
(ビデオ通話で警察手帳の画像を見せる)これが私の警察手帳です。口座の資産を守るため、今すぐ指定の口座に振り込んでいただく必要があります。
🚨 最重要:警察はSNSで連絡しない!
  • 本物の警察官がLINEやビデオ通話で事情聴取を行うことはない
  • 「警察手帳」や「逮捕状」の画像をSNSで送ってくることはない
  • 画面に表示された番号が「本物の警察署の番号」でも詐欺の可能性がある(スプーフィング)
  • インターネットバンキングへの振り込みや暗号資産の送付を求めたら即詐欺
⚠️ 着信番号は信用できない時代になっています

「スプーフィング」と呼ばれる技術で、画面に表示される発信者番号を本物の警察署と同一にすることが可能です。「番号が警察署と同じだから本物だ」と思わないでください。不審な電話がきたら、電話を切ってから、自分で警察署の番号を調べてかけ直してください。

まとめ:5つの事例から学ぶ共通のサイン

⚠️ どの事例にも共通する「詐欺の特徴」
  • 「今すぐ」「本日中に」と急かしてくる
  • 「家族・警察に話さないで」と口止めしてくる
  • キャッシュカード・現金を渡す/振り込むよう求める
  • ATMや電子マネー購入に誘導する
  • LINEやビデオ通話に移動させようとする

📌 被害を防ぐ行動まとめ

  • 不審な電話は「いったん切る」。折り返しは自分で番号を調べてかける
  • 「#9110」(警察相談専用)に「詐欺かも」と思ったらすぐ電話
  • 家族と「合言葉」を決め、電話での本人確認に使う
  • ATMで還付金は戻らない。電子マネーで料金は払わない
  • 一人で判断しない。必ず家族や警察に相談する
警察相談専用電話
#9110
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188
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警察(緊急・被害発生時)
110
被害が発生した場合